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ギネス級ドラマ「ダウントン・アビー」日本と海外のヒットの差は?

世界中、特に欧米では社会現象とまで言われる大ヒットを記録した海外ドラマ「ダウントン・アビー」。シーズン1でエミー賞&ゴールデングローブ賞作品賞ダブル受賞を皮切りに、出演俳優が各賞を総なめ、そしてギネスに“最も評価の高いテレビドラマ”として認定された驚異のドラマです。こんにちは、ダウントニアン(ダウントン・アビーファンの総称)でもありますコンテンツプロデューサーの佃(つくだ)です。「ダウントン・アビー」は日本でもNHK地上波で放送されたのですが、残念ながらまだ海外ほどヒットしてるとは言えません。今回はそのダウントン・アビーについて。

ダウントン・アビーの驚異的な実績とは?

20世紀初頭の英国貴族の邸宅「ダウントン・アビー」を舞台に繰り広げられる、貴族・伯爵一族と執事・メイドなど使用人たちとの人間ドラマ愛と憎しみ、裏切りなどの愛憎劇を当時を彷彿とさせる服飾や調度品で、さもその場にいるかのようなリアリティ、隙間のないシナリオで見る者を圧倒する傑作ドラマです。

イギリスで2010年から放送開始、2015年7月現在でシーズン5、クリスマススペシャルを含め全43エピソードが放送され、待望のシーズン6はただ今撮影中でこのシリーズが残念ながら最終章となります。

このドラマの実績は枚挙にいとまがなく主なものでもイギリス:シーズン1がTVドラマ新シリーズ史上最高視聴者数樹立。シーズン4がイギリス年間No.1ヒットTVドラマシリーズに。シリーズ史上最高視聴占拠率40%超え。アメリカ:シーズン4がシリーズ最高視聴者数1,230万を記録。同局放送ドラマのなかで視聴者数歴代1位に。各国のセレブが大ファンを公言、ジョージ・クルーニー、ミック・ジャガー、オバマ大統領夫妻、ウィリアム王子、キャサリン妃・・など書ききれませんので詳しくはこちらをご覧ください。

ダウントン・アビー公式サイト トピックス(現象・話題)


Universal TVドラマ YouTube公式チャンネルより

日本でもNHKで2014年6月から第一回目の放送開始になり、「さあ日本でも旋風が巻き起こるぞ!」と思いきやさほど話題にもならず。2016年1-3月のシーズン4でやっと話題に上り始めたという感があります。
なぜ欧米と日本でこの差があるのか検証してみました。

ドラマの作り方の違いや歴史的背景の理解が必要

1:あまりにも早いテンポ、展開、多い登場人物

日本のドラマはシーンとシーンの合間に空間を作り(いわゆる間)、その時の登場人物の情感を移入する間を視聴者に与えてくれますが、ダウントン・アビーは全く逆のアプローチで、話が凝縮されているためにこれでもか!というほど淡々と、そしてスピーディーに進んでいきます。また新しい登場人物も多く、英語の名前なのでなかなか覚えにくいのもあります。

時には話についていけない、登場人物が分からない、あるいは登場人物の感情を理解しきれない焦燥を味わいますが、これが日本のドラマ、あるいは韓国のドラマに慣れていると物足りなさにさえ思えます。
この対応策は「そういうもの」と理解すること!録画を必ずして後で見返してみてください。

ダウントン・アビーは脚本が濃いために、話数を増やそうと思えば増やせるのですが、最高のエンターテインメントを提供するべく中身を凝縮して話数は敢えて減らしているとのこと。だからこのようなスピーディーな場面転換の繰り返しがあるドラマなのです。録画を後で見てみると、話のつながり、人間関係、布石と結果、ウィット、情感すべてが本当によく練られて制作されているドラマと何回も驚かされるはずです。気づきや発見も1度や2度ではありませんので「ダウントン・アビー」で録画は必須です。

2:ヨーロッパの歴史的背景を理解する

ダウントン・アビーは、第1次大戦前後から始まりイギリスやヨーロッパの歴史・社会の仕組みがふんだんに出てくるドラマですので、最低限の理解は必要です。限嗣相続、アイルランド独立戦争などは、NHKサイトオフォシャルサイトで事前に確認しておくことをお勧めいたします。

私は「メイドですから!」という漫画をプロデュースしていることから2014年から「ダウントン・アビー」に注目し、執事やメイドなど使用人の仕事ぶりや恋愛、人間関係には特に注意をして視聴しています。もちろん録画で何度も見直して当時のメイドたちや職場環境を皮膚感覚で味わえるドラマでもあり、大変重宝しています。

日本人にはいわゆる「メイドカフェ」でしかメイドになじみがないのですが、イギリスやアメリカではメイドや執事は、歴史上たしかに存在する重要な仕事・役割であることを認識します。
一説には、20世紀初頭イギリスにはメイドや執事などの使用人は150万前後いたともいわれ、これを日本に当てはめますと江戸時代の全人口の7%程度いた武士(サムライ)の比率に近いと考えられます(当社見解)。
つまり、日本人にとって武士・サムライと英国人にとっての使用人(メイドや執事)は、歴史的にも存在し、重要な役割を果たし、そして現在は武士・侍のようにいなくなったか、使用人(メイドや執事)の様に激減した悲しくもさみしい存在でもあったと考えられます。

だからこそ武士・侍や使用人(メイドや執事)をテーマにした数多くのドラマや映画がそれぞれの国で制作され、多くの視聴者の郷愁をそそり、楽しまれ続けているのでしょう。
このあたりの感覚や歴史観が欧米と日本で違い、今一つダウントン・アビーが話題に上りにくい要因です。

3:放送時間や局の取り組み

実はこの点がヒットするかどうか最も大事なポイントで、NHK地上波でオンエア(毎週日曜日23:00~)されたことは極めて大きなことです。しかしながらもう少し早い時間帯や再放送をすること、そしてゴールデングローブ賞など海外で大きな賞を受賞した時でさえテロップでしが受賞を紹介しないなど、今一つヒット化を目指す姿勢が感じられませんでした。2015年7月現在、シーズン4はスターチャンネルで放送中ですが、シーズン2,3の流れで4もそのままNHKで放送していただけたらもっと大きなムーブメントになっていた可能性があるだけに残念です。

2016/3追記

2016年1月からシーズン4がNHK地上波で放送になりました。

まとめ

世界で実績のあるドラマで、国内でも見方や楽しみ方さえ分かれば、そしてもっと多くの方の目に触れる機会さえ多ければ必ず大ヒットする作品です。しかもこれから最終章シーズン6が海外で話題になりますし、映画化になればアカデミー賞に必ず食い込むでしょう

オンエアする放送局には、プロモーションをしっかり取り組んで一人でもダウントニアンを増やしていただきたいですし、私としては特にメイドについて、このドラマに出てくる人間臭い、そして懸命に生きるメイドを好きになっていただければありがたく思います。2016年1月の「ダウントン・アビー」シーズン4を楽しみましょう!

<続き>
2016年3月でシーズン4が終了しました。ラストのカーソンさんとヒューズさんの手つなぎシーンは感涙ものでしたね。あとはシーズン5,6を楽しみに待ちましょう。

<続きの続き>
2016年12月4日からNHK地上波で、シーズン5がスタート!ダウントニアンの皆さま、いよいよです。

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