早いもので2月もあと少しで終わりますが、あまりにも大きなニュースが連続し、まだ2カ月しかたっていないことに驚くばかり・・。こんにちは、コンテンツプロデューサーの佃です。今月もマンガをはじめとした出版業界にもさまざまな動きがありましたので、ご紹介します。
取次、出版社、書店淘汰の嵐が吹き荒れるが・・・
このコラムを書いている2月26日にニュースで、また書店倒産の情報が入ってきました。
芳林堂も破産、書店閉店が止まらない日本--書店復活の米国との違いとは?
CNET Japan 林 智彦氏 朝日新聞社デジタル本部
取次の太洋社自主廃業の影響に加え、長引く出版不況や書店競合との競争激化、ネット販売・電子書籍の台頭で書店には淘汰の嵐が吹き荒れています。茨城県つくば市「友朋堂書店」、鹿児島県「ひょうたん書店」など地場で個性的な展開を行っていた書店も店舗を閉店し、単なる書籍の販売を越えて文化の衰退に至るのではないかという危惧すら抱いてしまいます。
しかしながらこの記事では、アメリカでの書店は再び増加傾向にあること、アメリカにおいては電子書籍の登場が書店衰退の主要な要因ではないことなど細かく分析されております。
さらに書店復活のためのヒントもあり、たとえばキーワードのひとつは「ウェブ・フレンドリー」、特に地方の書店にはぜひ参考にしていただきたいコラムですので、是非一読をお勧めいたします。
あの巨匠の新しい動きも・・・
意外にもネットビジネスを展開されていなかったことに驚いたのですが、世界の巨匠ビートたけし氏が、ネットビジネスを始めました。
ビートたけしが今一番夢中になっていることとは?――側近の一人、アル北郷が語るネットマガジン創刊の裏側
Yahoo!ニュース
2月22日から、有料版に移行した『お笑いKGB』(一部無料公開あり)。
ネタが溢れ出る、殿ことビートたけし氏のこの企画に対する熱い思いが伝わる記事で、さながら毎日殿のネタに触れることができるこのネット劇場が、有料ネットビジネスとして成立するか注目です。
このほか、又吉直樹氏のベストセラー小説「火花」の翻訳の動きもあり、海外で日本のこのジャンルの小説の翻訳版が受け入れられるかなど関心を持って見ております。
まとめ
ごくごく一部の情報ではありますが、淘汰や巨匠の新規参入、海外展開など過去の延長の動き、新しい動きさまざまに進展しています。
つくづく思いますのは、この新しいトレンドがあふれる激動の時代、過去の情報の記憶や刷り込みに依存するのは時には障害になるということ。
日々新しい情報に接し、分析し、そしていままでの常識は大切にしながらも、あえて壊して自分なりの新常識を作って前に進むことが極めて重要です。
もちろん、その新常識を突き詰めることは想像以上に厳しくもありますし、いい結果もそうではない結果も甘んじて受け入れなければなりません。
成功したネットビジネスはごく一部で、その周辺には失敗したネットビジネスが数えくれないくらい存在しました。
しかしチャレンジができること、そして応援してくれる方々に感謝しながら前にさえ進んでいればおのずと相応の結果が出るのでしょう。
成功するか否か、後は時流に乗れるかどうか・・・人の力では何ともしがたいこの点については、運のほうから寄ってくるような努力が必要ということでしょうか。