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海外で受けるもの、日本で受けるもの

ピコ太郎が世界で大ブレイク!そして国内ではアマゾンキンドルアンリミテッドで大手出版社の作品が大量削除。こんにちは、コンテンツプロデューサーの佃です。この件を合わせて考えてみたいと思います。


PPAP(Pen-Pineapple-Apple-Pen Official)
(PPAP)ペンパイナッポーアッポーペン/PIKOTARO(ピコ太郎)

なぜ「PPAP」が海外でヒットしたか?

どうみても古坂大魔王にしか見えない謎のミュージシャン、ピコ太郎の「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」がyoutubeで大ブレイク、そしてたたみかけるように世界134ケ国で同曲を含め4曲の配信リリースが決定、世界的なミュージシャンにあれよあれよという間になってしまいました。

『PPAP』世界134ヶ国同時配信 ピコ太郎「驚いております」
Yahoo!ニュース 2016/10/9

海外でブレイクしている日本のミュージシャンはジャンルが明確で、かつてはYMO、今はPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのテクノポップ、ラウドネスやBABYMETALのヘビメタは、世界で受け入れられやすく、強固な固定ファンが着実にいますので、実力さえあればこのジャンルでトップクラスのミュージシャンになることも不可能ではありません。

ピコ太郎をテクノポップというにはやや無理がありますが、ユニークな歌詞と海外の方が受け入れやすいテクノポップ&ヒップホップともとれる曲調とヤンキー風ファッション、ジャスティン・ビーバーが紹介してくれるという幸運、Youtubeで直接海外視聴者に届けられるメディアがあったことの重なり合いがこのブレイク現象の要因でしょう。

これがもし日本の一般的なポップスやロックであれば、ここまでのブレイクは到底困難だったでしょうね。

日本でステップを踏んで海外でリリースできたか?

日本のテレビ局が海外でのブレイクを知り、日本でもニュースなどで取り上げましたのでこれを機会に「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」を聞いた日本人も多いはず。海外と同様にハマった人もいれば、この曲のどこがいいの・・と否定的な意見も散見されます。日本の視聴者が厳しいのか、はたまた特殊なのか複数の原因はありますが、正直海外ほど反応がいいとは言い切れません。

もしピコ太郎が、海外ブレイク前にこの曲を国内のレコード会社に持ち込んで、CD化、もしくは配信してもらえたかは甚だ疑問で、日本の常識的なステップで進めていれば、この世界的な大ヒットは生まれることはなく、世に出ることすらなかったでしょう。

衝撃的だった作品削除

鳴り物入りで始まった電子書籍の読み放題サービス「アマゾンキンドルアンリミテッド」ですが、講談社や小学館など1000タイトル以上が突然削除され、ニュースやネットでも話題になっています。

1:マンガや写真集が多すぎた?

大手出版社の作品を集め配信した「アマゾンキンドルアンリミテッド」は、1作品ごとの販売ではなく、読まれたページ数によりアマゾンが出版社に支払う契約です。日本では短時間に読める漫画や写真集が数多くあり、アマゾンの当初予算をオーバーしたため、作品を削除したのでは、という見立てが報道されています。

2:ビジネスに対する姿勢の違い

ビジネスでは、当初予測が外れて軌道修正することは当然で、この手法の違いもこの混乱の大きな要因になっています。

日本側からみれば、予定変更で作品を削除するにしても事前相談や通告があるのは「常識」と考え、アマゾン側からみれば、配信状況や予算によって配信する作品数のコントロールは「常識」と考える、双方の立場に立ってみればこの常識はいわば正論でもあり、定額配信という新ビジネスモデルを展開するにあたって日本に突き付けられた頭の痛い課題です。

結論

「常識」を疑え、という言葉がありますが、この言葉を超えてこれからは、「今までの常識」を半分持ちながら、もう半分は「常識はもはや無い」という意識でビジネスに取り組む必要性があることを痛感します。

この意識でいると、ピコ太郎のように成功をつかむことにもつながりますし、アンリミテッドの件では、トラブルの事前予測にもなり、事柄が起こってからの事後対応も柔軟に迅速にとれることでしょう。

まとめ

いままでやってきたこと、日本国内でやってきたことがそのまま通用しなくなっていることを理解したうえで、新しい常識を創る時に必ず起こる衝突・摩擦をできる限り少なくするために「今までの常識を無くす」ことも、方策の一つではと思います。なかなか難しいことですが新しいものや仕組みをできるだけスムーズに生み出す知恵として。

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